バイク事故は死亡率が高いのか
バイクの事故について
(交財)交通事故総合分析センターによると 平成26年の交通事故死亡者は4113名。そのうちバイク事故は697人の16.9%になります。
交通事故の死亡者のデータ
交通事故発生件数 | 死亡事故数 | 死者数 | 負傷者数 |
573842 | 4013 | 4113 | 711374 |
平成26年の交通事故発生件数は573842件で死者数は4113名。これは0.7167%にあたります。なんとも痛ましい数字ですが、その10年前の平成16年は事故件数が952709件で死者数は7148名。大幅に改善されていることがわかります。
おそらく自動車自体の安全性が向上していっているのとブレーキアシストなどの技術が効果を発揮しているのではないかと思いますが、内訳をみると下のように全体的に半減しているので個人個人の安全意識の向上も大きな原因と言えると思います。
死者数 | 自動車 | 二輪車 | 自転車 | 歩行者 |
平成16年 | 2945 | 1323 | 866 | 2273 |
平成26年 | 1370 | 697 | 540 | 1498 |
H26死亡事故の内訳
自動車 | 二輪車 | 自転車 | 歩行者 | そのほか | 合計 |
1370 | 697 | 540 | 1498 | 8 | 4113 |
33.30% | 16.90% | 13.10% | 36.40% | 2.00% |
自動車が33.30%に対してバイクは16.90%となっています。これにバイクの台数と比べます。
種類 | 自動車 | 二輪車 |
保有台数 | 79558135台 | 11757735台 |
死亡者/保有台数 | 0.0017% | 0.0059% |
自動車はバイクに比べて7倍以上台数があるのに死亡者数はバイクに比べて2倍程度となります。
死亡者/保有台数でいってもバイクの方が自動車の3倍以上死亡事故になりやすいことになると思います。
数字のマジック?自転車と歩行者
上でバイクは自動車よりも3倍以上死亡事故になりやすいと書きました。たしかに運転手がむき出しで事故を起こしたら死にやすいのはバイクだと思います。ここで疑問なのが自転車と歩行者です。
上の表は交通事故の死亡者数なので歩行者の死亡した原因は車やバイクにひかれて死んでしまったと考えるのが妥当でしょう。自転車に関しても単独事故は少ないと思うのでやはり車やバイクとの接触が怪しいです。
そして車にひかれるのとバイクにひかれるのはどちらが多いかですが、バイクにひかれて死ぬ人よりは車にひかれる方が多いんではと思いますが、これは資料にありませんでしたので台数比率でわけてみます。そうすると
歩行者と自転車を自動車と二輪車に振り分けた表
死者数 | 自動車 | 二輪車 |
運転手 | 1370 | 697 |
自転車(540人) | 470 | 70 |
歩行者(1498人) | 1305 | 193 |
合計 | 3146 | 959 |
死亡者/保有台数 | 0.004% | 0.008% |
というよういようになり、運転者以外のまきこまれてしまった人を含めるとちょっと差が縮まってバイク関連の死亡事故は車関連の死亡事故の倍程度といえるとおもいます。
バイクは学生も乗るので学生の死亡数が多いのでは?
自動車よりバイクの方が免許は若い時に取れますし原付などは学生でも買いやすいので若者の死亡者数がバイクの死者数をひきあげているのでは?と疑問に思いました。ですのでこちらも年齢別の死亡者で調べてみました。
交通事故死者数
H26 | 自動車 | 自動二輪 | 原付 | 自転車 | 歩行者 |
15歳以下 | 21 | 1 | 19 | 43 | |
16-24歳 | 150 | 97 | 38 | 22 | 31 |
25-64歳 | 599 | 297 | 85 | 154 | 361 |
65歳以上 | 600 | 47 | 132 | 345 | 1063 |
75歳以上 | 352 | 21 | 69 | 215 | 734 |
バイクの死者は16-24歳の9年齢で97名、25-64歳の40年齢で297なので年齢でいうと多い目なのですが、自動車も同様の変化をしており、若者のバイクユーザーが死亡率を上げているとはいえないようです。逆に65歳以上の自動車の死亡者は600名と急に多くなり、さらに65歳以上の歩行者の死亡者が1063名とものすごく多いです。こちらのほうが怖いですね。ご高齢の方は気をつけましょう。
10年前は?
この結果がでると最近の若い子はおとなしいからなどと思ってしまうのもおじさんの悪い癖です。昔の方が運転が乱暴だったのでは?ということで10年前の資料もみてみます。
H15 | 自動車 | 自動二輪 | 原付 | 自転車 | 歩行者 |
15歳以下 | 62 | 6 | 12 | 50 | 96 |
16-24歳 | 527 | 273 | 159 | 49 | 34 |
25-64歳 | 1750 | 387 | 221 | 268 | 725 |
65歳以上 | 717 | 51 | 240 | 613 | 1502 |
75歳以上 | 282 | 29 | 118 | 342 | 966 |
16-24歳のバイクの死亡事故がH26年の97名から273名と10年前の方がかなり多いですが、自動車の方も150名から527名と10年前の方がかなり多いです。これはやはり、自動車やバイクの安全性能も上がったとともに安全意識も高くなったと言えるでしょう。飲酒運転も厳しくなりましたよね。
20年以上前は?
交通事故の死者数がもっとも多かったのは平成4年です。こちらも調べてみましたが
H4 | 自動車 | 自動二輪 | 原付 | 自転車 | 歩行者 |
15歳以下 | 101 | 13 | 18 | 109 | 250 |
16-24歳 | 1634 | 910 | 336 | 76 | 89 |
25-64歳 | 2606 | 337 | 348 | 392 | 1226 |
65歳以上 | 442 | 85 | 285 | 600 | 1563 |
ちょっと考えられないぐらい多いです。16-24歳の車の死亡事故はH26は150名だったのに対し1634名と10倍以上の多さです。こうしてみると現在はかなり安全になったのですね。生き延びれてよかったと感謝です。
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